001
「やあこんにちは!アライさんなのだ!」



002
「突然だが アライさんは今、こうやって立っているのだ。」


自立しない
「グッスマのウェブサイトにもあるように、ねんどろいどは自立しないのだ。なんなら箱にだって書いてあるのだ。」


003
「だけどアライさんだって支柱なしで自立したいのだ!こんな風に」


004
「アライさーん、自立してるって言うけどさあー、写真で見てもわかんなくない?」
「心配ないのだ」


005
「後ろを向けばいいのだ。背中の六角穴だってフリーなのだ!」
「それに支柱なし横向きのフェネックは、フォトショでもないと自立させづらいのだ。」
「まあ、そうかもね。」

006
「というわけで、アライさん(とフェネック)は今、自立しているのだ!」
「前置き長かったけど、ここから自立のタネあかし?するよー」

★注★
ちなみにねんどろいどにガッツリ穴をあけますので、ねんどろいどをキズつけたくない!って人は読むだけ無駄かも・・・。こんなことするやつおるんやな、くらいのつもりで読んでいただければ。



010
タネあかし、ってほどのことでもないんですが。
結論から言っちゃうと、ねんどろいどの足裏にピンバイスで穴をあけて磁石を埋め込みました。
なんでそこまでしたかというと、野外撮影の際、素早く、簡単に立ってほしいからです。
野外撮影しているうちに、アライさん、フェネックともどもだいぶ傷んできたから、穴をあけることに抵抗が薄れてきた、というのもあります。

007
まず準備するもの

〇100円ショップで売ってるホビーバイス
底が吸着版になっていて、平らな机の上などに置き、下のレバーを操作すると固定される。
これで穴をあけるもの(今回は足パーツ)を固定して作業する。

〇ピンバイス
お好みで。使う道具はどの程度の穴をあけるかによって変わります。
が、共通して言えるのは、あんまり安いのはよくないと思います。どうせなら精度のいいもの買いましょ。
自分が使ってるのはこれ

ただ、直径3mmを超える穴をあける場合、通常、精密ピンバイスではサイズに対応していないので、別途、刃とドリルを準備する必要があります。ドリルはともかく、刃はできるだけいいものを準備しましょう。

このあたり、自分はあまり工具に詳しくないので、なにか適切な道具があればそれを使えばいいと思います。

008
で、自立のキモになるのがネオジム磁石。なんでネオジムか?というと、一番安価に入手できて、かつ強力だからですね。

いろいろな形や大きさがあるので、使うシチュエーションに合わせて用意すればいいと思います。
今回は円柱形のものにしました。

気を付けるのは、ネオジム磁石は磁気の強さに合わせて等級付けがあるってことです。
等級は通常N24~52まであって、数字が大きいほうが磁気が強い = 吸着力が高い です。
だから同じ形状、大きさのネオジム磁石でもN32とN52では吸着力が異なるので、できるだけ等級の高いものを買いましょう。
ちなみに、今回磁石を購入したNeoMagさんの商品で比較すると、円柱形、直径×高さ3mm×3mmの形状であれば、N40とN52の吸着力はすごくざっくり言って2~3割程度違います。

で、あとはねんどろいどの足の形状を踏まえて「可能な範囲でより大きく、等級の高い」ネオジム磁石を準備しましょう

今回、アライさんに埋め込んだ磁石は円柱形(4×4)・N52です。足裏の面積と、埋め込める長さから言ってこのサイズがギリギリと思います。ちなみに磁石の吸着力は0.76kgfになります。一見、こんなに強力な磁石必要ないだろう、と思うかもしれませんが、ぜんぜんそんなことはないです。

そもそも自立を考慮していないねんどろいどは、トップヘビーでバランスが悪く、おまけに足が小さいため、上体のバランスを保ったまま、本体重量を足裏の吸着力だけで受けきることが難しいのです。単純にねんどろいどの重量を支えることができる程度の吸着力では、自由かつ簡単に自立させることは難しいと思ってください。


014
で、磁石を埋め込んだ場合のメリットとしては、吸着面さえ用意すれば、このように横向きの状態で立たせることなんかが可能になります。これ、冷蔵庫にくっつけてます。
キャラクターによるとは思いますが、これができることで遊びの幅が広がるかも。

011
フェネックにも磁石を仕込んでいますが、こちらは円柱形(2.5×2.5)・N35となっています。
これでも単純に立たせるには十分な吸着力ですが、垂直面にくっつけるのは無理ですし、片足立ちも難しいです。屋内撮影メインならこれでも十分だと思いますが、屋外で風が吹いているシチュエーションなどでは心もとないです。

012
ポロリしやすいしっぽも磁石化しました。
足と同じ2.5径のネオジムを使ってますが、これはもう少し強力なものにしておけばよかったかな、と後悔してます。なぜなら、屋外でしっぽをテコに立たせるシチュエーションがあった場合、この磁石では強度が少し足りません。ポーズにもよると思うけど、しっぽに重量かけるとヘタります。ポロリはしなくなったけども。

015
ここまで見て、「足に磁石はわかった、でも屋外だと磁石をつける場所が常にあるとは限らないよね?」というもっともな疑問が湧くと思います。このへん、デフォで磁石が仕込んであるキューポッシュやねんどろいどどーるでは、専用台座に鉄板が仕込んであって、あまり考える必要もないんですよね。当然、ねんどろにはそういう小物がないので、ホームセンターで磁石用吸着板(200円程度)を買ってきました。
専用台座よりコンパクトで目立ちにくく、ねんどろいど自体の重量がかかるため、安定性も問題ありません。

016
屋外での使用イメージはこんな感じ。

ここまでやっておいてなんですが、
「簡単に立たせる」って点でいえばこれで充分満足なデキなんですけど、屋外撮影の時も、できれば「支柱」とか「台座」の存在を消してしまいたいんですよね、究極的には。
そういう意味ではこれで満足、って感じでもないですね。

でもまあ、磁石が効くシチュエーションならめちゃくちゃ簡単に立たせることができるし、少しアオれば足元は見えないので、支柱と組み合わせれば、ほとんどのシチュエーションをカバーできるというのは大きいですね。あと横向き、後ろ向きで支柱を隠せるアングルを考えなくてよくなるし。

ちなみに、最初のほうで自立しているアラ・フェネですが、あれは吸着版を白布の下に置いています。
屋内撮影なら、そういう形で(一見)完全自立のように見せることが可能です。
この時も、磁石が強くないと白布の厚みで吸着力が遮られて苦労します。


というわけで、今回はねんどろいど永遠の課題?でもある自立についてでした。
実際のところ、わざわざ穴なんかあけなくたって、自作の目立たない支柱を使うとか、支柱の隠れるアングルで撮るとか、やりようはいくらでもあるんですよね。
結局、自分の場合は外にねんどろを持ち出して撮ることが多いので、素早く簡単に、を求めてこんな工作をしてみたということです。

なんか今回字ばっかりですね。すみません。
最後にいつも通りリンク先紹介で締めたいと思います。

【ふぃぎゅる!】

あっ、これ持ってるけど積んでるなー、原作どうなったかな・・・と思って確認したら、ちゃんとまだ続いてて安心。特に追ってるわけでもないのに、なんで安心したのかは不明。

【Asahiwa.jp】

まさに弘法筆を選ばずってやつ。機材の知識にしても撮影技術にしても。

【おもちゃの巣(玩具レビュー)】

世の中まだまだ面白い小物があるんだなと。

【トロと日常。】

リンク記事ではないけれど、アルテッツァがもう20年前の車だってことにびっくり。


ではでは今回はここまで。
次回は・・・どうしよ。